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導入事例:NATURE SERIES CASE

セキュリティ強化と実運用の両立に挑む!名古屋市が語る“伴走型コンサルティング”の真価とは

名古屋市

名古屋市

本事例記事のサマリ

抱えていた問題

  • 固有のネットワーク構成に合わせたリスク評価が難しい
  • 予算や人員などのリソースが限られる中、現実的な対策を検討する必要がある
  • 検討中の構成案に対して、専門的な視点での妥当性確認が行えていない

導入の効果

  • 実運用に精通した専門家による支援で、過不足のないリスク対策を明確化
  • 構成案の細部に至るまで専門的な視点で確認を受け、不安を払拭
  • 攻撃者視点や脅威動向に基づく実践的な提案により、見落としていたリスクにも対応

1

行政DXの中核として、全庁ITを担うデジタル改革推進課

名古屋市では、市民の利便性向上と職員の業務効率化を目指し、全庁的なDX推進に取り組んでいる。その中核を担っているのが、デジタル改革推進課だ。生成AIやノーコードツールの利活用から、ネットワークやPCのセキュリティ調達に至るまで、庁内のIT施策全般を企画・統括している。
こうした取り組みの一環として、次期ネットワークモデルへの移行を検討する中で、情報セキュリティ対策の強化に向けた要件整理を目的に、網屋のセキュリティコンサルティングサービスを導入いただいた。今回は、その導入の背景や取り組みについて、デジタル改革推進課の三名にお話を伺った。

デジタル改革推進課 内田様(左) 山田様(中央) 佐藤様(右)

デジタル改革推進課 内田様(左) 山田様(中央) 佐藤様(右)

2

判断に迷うリスク整理──求めたのは“運用を見据えた”支援

次期ネットワークモデルへの移行を控える中、名古屋市がまず直面したのは、現行ネットワークの特性に即したリスク評価の難しさだった。
当時、どのような課題意識をお持ちだったのか。

内田様: 名古屋市では、令和8年を目途にβ’モデルへの移行を検討しており、その準備の一環として、既存環境に即したリスクの整理と、対応方針の検討が必要となっていました。ただ、名古屋市のネットワーク構成は、業務や運用の実態に合わせて独自に最適化されている部分も多く、そうした前提のもとでリスクアセスメントを行うには「本当にこの対策で十分なのか」「やりすぎになっていないか」といった判断を、職員だけで完結させるのは難しいと感じていました。

山田様: 我々の構成は、国が想定している“3層分離”に準拠しつつも、現実的な運用に即してカスタマイズされていて。例えばID管理サーバーをどのセグメントに置くべきか、どこに通信経路を設けるべきか、といった判断をするための専門的な知見が内部だけではどうしても足りないという課題がありました。

佐藤様: さらに、コストや利便性も含めて「どこまでやれば十分なのか」についての第三者の視点が欲しかったのもあります。正直、セキュリティ強化はやればやるほどキリがなくて…。限られた予算の中で最適な落とし所を見極める必要がありました。

内田様: これまでは庁内の知見を活かして対応してきましたが、β’モデルへの移行という全庁的な改革を前に、「現実的で運用に即した助言」が必要と感じており、ネットワーク・セキュリティ双方の実務に精通し、上流設計にとどまらず実運用まで見据えた支援体制を求めていました。

デジタル改革推進課 内田様

3

リスクの見える化から始める──要件整理の進め方

実際のコンサルティングは、どのように進められていったのだろうか。

内田様: まず、市の職員側で作成していたリスクアセスメント案をもとに、考え方に抜けや漏れがないか、内容が実情に即しているかを網屋さんにチェックいただきました。加えて、実際の移行を想定するなかで見えてきた具体的なネットワークグループごとの課題や運用面での懸念点も、その都度相談しながら進めていきました。

網屋: アセスメントの結果はいかがでしたか?

内田様: 最終的には「この構成で問題ない」という評価をいただきました。それに加えて、必要な対策や見落としていたポイントについても具体的な助言をいただき、移行に向けた不安を払拭することができました。

佐藤様: また、個別のシステムを想定した細かい話にも対応いただけたのが印象的でした。「このセグメント間通信は想定外だけど、通して大丈夫なのか?」といった観点でも、第三者の視点から確認してもらえたのはとても助かりましたね。全体像は把握していても、やはり細部まで目が行き届かないこともあるので、そうした部分をカバーいただけたのは心強かったです。

4

理想と現実のギャップを埋める、“現場目線”の提案

リスクの可視化にとどまらず、名古屋市の実情に即した助言はどのように活かされたのだろうか。

内田様: 担当の方がネットワーク運用に非常に精通していたので、単に「こうすべき」という一般論ではなく、「こうした方が理想だけど、運用的には難しいですよね」とか「それは実際には大きなリスクにはつながりにくいです」といった、現場に即した提案が多かったのがありがたかったです。

佐藤様: 我々の側にも運用部門があるのですが、「これを現場にやれと言ったら難色を示されるだろうな…」という点も、あらかじめ配慮された上で提案をいただけたので、非常にスムーズでした。セキュリティだけに偏らず、コストや工数を加味したバランスの良い提案をもらえたと感じています。

網屋: お話しいただいた通り、弊社ではネットワークの構築支援も行っておりますので、実運用を見据えた現実的な設計や構成のご提案が可能です。
さらに、他自治体や企業でのインシデント対応も行っており、実際の被害事例や攻撃傾向を踏まえた「ここは押さえるべき」「ここはやりすぎなくてもよい」といった判断軸もお伝えしています。

内田様: まさにそれが助かりました。攻撃者視点での想定や、脅威動向を踏まえた助言も印象的でしたね。例えば「この部分であれば攻撃者はあまり狙わない」といった実戦的な観点や、最近の脅威動向に関する情報も共有いただき、こちらが気づかなかったリスクも明確になりました。

山田様: 基本的な情報整理や下調べには生成AIも活用していますが、最終的な判断やリスク評価は、やはり“現場を理解した人間の経験”がものを言います。そうした経験に基づく支援だったからこそ、納得感がありました。

AMIYAだからできる!インフラ×セキュリティの網屋

5

未来を見据えた次のステップ──ゼロトラストへの道筋

次期ネットワーク構成に関する要件整理を終えた名古屋市が、いま見据えているのは、より柔軟かつ安全な業務環境の実現。その先には、国の方針にも掲げられている「ゼロトラスト」の概念がある。

佐藤様: 国の方針として2030年までにゼロトラストを目指すという流れはありますが、現実的には自治体の体制や予算、制度の制約もあって、どう具体化すればよいかはまだ手探り状態です。

山田様: 我々も“ゼロトラストを導入すること”が目的ではなく、「その先にある、柔軟なテレワーク環境」や「個人情報を安全に活用できる仕組み」などの実現が目標です。コストや運用負荷を考慮しながら、無理のない道筋を模索したいと考えています。

デジタル改革推進課 山田様 佐藤様

6

実効性ある支援で、自治体の未来をともに創る

名古屋市が今回取り組んだ「次期ネットワーク構成に向けたリスク整理と対策検討」は、自治体特有の制約を踏まえながらも、「正しさ」だけでなく「実際に運用できるかどうか」を重視した意思決定の連続だった。
網屋のコンサルティングは、そうした背景に寄り添いながら、セキュリティとネットワークの両面にまたがる知見をもとに、具体的かつ実効性のある提案を提供。自治体の自律的なセキュリティ強化を支える支援として高く評価いただいた。
今後も網屋は、ネットワークとセキュリティの両面から、運用現場の視点に立った支援を通じて、自治体のDX推進と安全な業務環境の実現に貢献していく。

名古屋市
事業内容 地方自治体
URL https://www.city.nagoya.jp/
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